呪われた家系

当主は創始者アファナシアに始まりナジェーズダまで9代続いた。
アファナシアは1830年に長男アレクセイと次女キーラを儲け、1932年に 三男レナート、四男ニコライを出産直後に他界した。
四男ニコライは生まれつき畸形病を患い、1年後に死去する。 その後、2代目アレクセイとキーラとの間にはラリサが生まれた。
1853年にアレクセイが死去すると三男レナートが後継者となり、 姪のラリサとの間にゲオルギー、ルスラン、カチュリーナの3人を儲けた。 そして1865年にレナートが死去すると長男ゲオルギー、次男ルスランという順に 引き継がれていった。ルスランの死後、兄ゲオルギーと実母ラリサとの間に儲けた フョードルが当主を継ぐ事になる。 フョードルは1900年、叔母にあたるカチュリーナとの間にコンドラート、 1903年にナジェーズダの2人を儲けたが、カチュリーナは白血病でこの世を去った。 後を追うように10年後にフョードルも死去するとカチュリーナとその兄ルスランとの子である フリストフォルが当主を引き継ぐも、1年後に謎の変死を遂げている。 ナジェーズダは生まれついての天才で、 若干12歳で大学を首席で卒業後、父フョードルの奇異な研究を次ぐ為に オルケウラ財団なるものを設立し所長を務める。 知性とは引き換えに人間性を極端に欠き他人との折衝を苦手とした。 生涯を研究に費やす一方、兄のコンドラートとの間に子種が恵まれず 苦慮する。 初代アファナシアの生まれ変わりとも云われたが、1925年に 兄が謎の失踪を遂げると、突然奇妙な私用の小館を増築し、取り憑かれたように引き篭もった。 1934年、研究に関する膨大な情報と供にナジェーズダも失踪し、 事実上A=イェスカヴロンスキー家は断絶した。 小館には遺書や置き手紙等の代わりに"2367"という数字が殴り書きされたメモが残されていた。